脂漏性皮膚炎の治療|浅草駅前まつだ皮膚科|台東区浅草の皮膚科、美容皮膚科、小児皮膚科なら浅草駅前まつだ皮膚科|土日診療

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脂漏性皮膚炎の治療|浅草駅前まつだ皮膚科|台東区浅草の皮膚科、美容皮膚科、小児皮膚科なら浅草駅前まつだ皮膚科|土日診療

脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹とも呼びます)という言葉はあまり聞き馴染みがない方も多いと思いますが、非常にありふれた皮膚疾患です。

  • いつも頭皮や生え際が痒い
  • フケが出る
  • 眉間やほうれい線のあたりが痒い

これらの症状がある方は、もしかすると脂漏性皮膚炎かもしれません。

今回の記事では脂漏性皮膚炎の原因や治療、予防方法について解説していきます。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が多い脂漏性部位にできる湿疹で、

・赤みやフケ状の付着物

・痒み(無い場合もあります)

・治っても繰り返し出てくることがある

という特徴があります。 

頭皮はご自身で直接見ることができず、また脂漏性皮膚炎はあまり痒みがないケースもあるため

「フケが出て困っている」

という症状で来院されて脂漏性皮膚炎の診断に至るケースも少なくありません。

症状が出やすい部位

脂漏性部位(皮脂分泌が多いところ)に出やすい疾患なのである程度出やすい部位が決まっています。

・頭皮(特に生え際や後頭部~頭頂部)

・顔(特に眉間や鼻の周りなどのTゾーン)

・胸、背中、陰部など汗が溜まるところ

症状が出にくい部位

逆に、皮脂分泌が少なく乾燥しやすい部位に発症することはほとんどありません・

・下腿(ふくらはぎやスネ)

・腰回り

・首

に繰り返し赤みや痒みが出る場合は

皮脂欠乏性湿疹

という別の疾患で乾燥が原因になっている可能性があります。

同じ「湿疹」でも原因や治療・予防方法が異なるため、赤みや痒みがある場合は気軽にご相談ください。

脂漏性皮膚炎の原因

皮膚に常在するマラセチア菌というカビが関与していることが知られています。

マラセチア菌は皮脂を栄養源にして増殖し、マラセチア菌が産生する物質が赤み・痒みを引き起こすと言われています。

普段は特に悪さはしませんが、増えすぎると脂漏性皮膚炎を引き起こしたり、免疫不全者に対しては全身感染症(血流に乗って全身に感染する)を引き起こすことも報告されています。

夏に向けて症状が悪くなる方がいらっしゃるのは単純に皮脂量が増えるからだと言えますが、実は夏から秋・冬に移り変わるタイミングでも症状が悪くなることがあります。

大気が乾燥することで皮膚からの水分蒸散量が増え、それを補うために皮脂分泌が増加して脂漏性部位の皮脂が過剰になるからではないかと推測されます。

気温変化以外にもストレス、寝不足、食事の偏り、肥満、アルコール、たばこ等も脂漏性皮膚炎の影響を及ぼすと言われています。

脂漏性皮膚炎の治療

ステロイドの外用剤

湿疹のある部位に塗ることで直接的に赤み、痒みを治療します。

1~2週間の外用である程度症状が改善することが多いですが、ステロイドの外用剤はそれぞれ強さが異なるため、症状に応じて適切な強さの薬を選択する必要があります。

頭皮は軟膏やクリームタイプの外用剤だと塗りにくいためローションタイプやシャンプータイプの薬を使っていただくことが多いです。

ローションタイプのステロイド

 

用いられる頻度が高い薬剤を載せました。

強い順にデルモベート、アンテベート、リンデロンV、リドメックスです。

この薬剤以外にも何種類か薬剤があり、最も適切なものを提案させていただきます。

シャンプータイプのステロイド

現時点ではシャンプータイプのステロイド外用剤は「コムクロシャンプー」だけです。

洗髪をする15分前に頭皮の症状がある部分に塗っておき、その15分後にいつも通り頭を洗うという特殊な使い方の薬です。

使うのにひと手間必要な分、ローションタイプではあまり改善しなかった場合や、頭皮の広い範囲に症状がありローションタイプを塗り広げるのが難しい場合に効果を発揮します。

抗真菌薬の外用剤

抗真菌薬(抗カビ薬)でマラセチア菌の増殖を抑えることで脂漏性皮膚炎を改善します。

ステロイドの塗り薬よりも効き目は弱いですが、症状が強い時にステロイドと一緒に使ったり、症状が良くなってからこの薬に切り替えたりすることがあります。

顔や体にはクリームタイプ、頭皮にはローションタイプを使用することが多いです。

コラージュフルフルシリーズ

ここまでで紹介した治療薬はどれも処方箋がないと購入できませんが、市販の商品でも脂漏性皮膚炎の治療・予防に効果が期待できる商品を紹介します。

持田ヘルスケア株式会社が販売しているシリーズで、どの製品にも

ミコナゾール・・・マラセチア菌の増殖を抑える抗真菌薬(抗カビ薬)

オクトピロックス・・・ニオイを抑える抗菌物質

が含有されており、痒みやフケ、ニオイに効果が期待できます。

持田ヘルスケアHPより引用)

コラージュフルフルネクストシャンプー・リンス

すっきりさらさらタイプとうるおいなめらかタイプがあります。

リンスにもミコナゾールやオクトピロックスが入っており、できればシャンプーとリンスどちらも使うことを推奨しています。

コラージュフルフル泡石鹸

加齢臭の原因になるノネナールや足のニオイの原因になるi-吉草酸を洗浄することで体や足のニオイを防ぐことが期待できます。

また抗真菌薬のミコナゾールは水虫(白癬)の治療に用いることもある成分です。

コラージュフルフルホイップソープ

同じシリーズの泡状洗顔料です。

脂漏性皮膚炎以外ににきびの予防効果も期待できます。

またCICA(シカ)、ホップエキス等の保湿成分も含まれているのが特徴です。

まとめ

  • 脂漏性皮膚炎は皮脂やマラセチア菌により引き起こされる湿疹です。
  • ステロイドや抗真菌薬(抗カビ薬)の塗り薬で治療します。
  • 治療・予防に効果的な市販品もあります。

当院では皮膚症状に応じて適切な処方薬を提案させていただきます。

またコラージュフルフルシリーズを院内で取り扱っており、診察前後に購入いただけます。気軽にご相談ください。